司法書士の大城です。
お客様からよく不動産を贈与したい、とのお話しをいただきます。
贈与による不動産の所有権移転登記は、インターネットで検索すれば書式は出てきますし、必要書類さえ揃えれば法務局も登記を受け付けてくれます。
しかし、贈与による所有権移転登記は、気をつけなければいけないポイントがあります。
税金の問題
不動産は高価なものです。一般の自宅でも土地建物合わせて評価額が1,000万から2,000万ほどになります。
では、自宅を父から子へ贈与による所有権移転登記をしたらどうなるか?
2,000万円の自宅を贈与したら、50%ほどの贈与税がかかります。贈与税のことを知らずに登記をしたとしても、贈与税はかかってきます。
意思表示の問題
上にも書いてあるように、贈与による所有権移転登記は、必要書類を揃えれば法務局は登記を受け付けてくれます。
例えば、所有者の父が認知症であっても書類が揃っていれば受け付けてくれます。では、この場合になにか問題にならないのか?
子の一人が勝手に登記手続きをしたとしたら、相続の際に問題になるかもしれません。あの時の贈与は無効だ!と言われてしまうかもしれません。
何が最適か
特に急ぎでなければ「遺言」を使うのも手段の一つですし、どうしても今贈与を、ということであれば「相続時精算課税制度」の検討をしても良いかもしれません。
ケースバイケースで変わってくるため、何が最適かを検討することが大切です。